シュタイナーと治癒教育ー“人智学”を通じて癒し、健康、教育の活動 |
ゲスト 賢治の学校ふくおかファシリテーター 中村直子さん
めまぐるしい昨年末とは打って変わって新年は穏やかに幕を明けました。
新春にふさわしいフレッシュなゲストをお迎えし、今年のスタートを元気に切ることができたように思います。同じ時代を“人智学”とともに生きる1人の母親としてお互いに共感できることが多く、真実に出会い、自分にとってのふさわしい在り方を模索してきた道のりが現在の糧となっていることをともに確認できたことがよかったと思いました。
思えば昨年は前半からたくさんの“人智学”関連の方々にお力添えいただき、それぞれのバイオグラフィーをともに辿らせてもらうことでインスパイアされ続けました。今回のゲスト中村さんはまた活力溢れるチャーミングな女性で、若いのにすでにたくさんの旅を続けてきたようです。
現在は福津市にある「賢治の学校ふくおか」にて土曜クラス、芸術クラスなどの小学生クラスの教師及び大人の学習会のファシリテーターを しながら健康や治療教育に関する勉強を続け、5才の女の子を育てているそうです。
バブル崩壊後の90年代終わり、大学を卒業して証券会社に就職するも、マネー至上主義にどっぷり漬かるうちにいくつもの疑問にぶつかることになります。そこからまた色々な流れがあってアメリカに単身渡り、インテリア関係の仕事をしながら壁にぶつかる経験。アメリカ時代はまたいろいろな世界を知る彼女のステップの為には必要な時代だったようです。ヨガの探求なども後にライフワークとなり、娘の妊娠をきっかけにシュタイナー教育にも自然と関心を寄せるようになったとのこと。様々な葛藤を経て帰国し、2005年から2年間、北海道にある“ひびきの村”にて「シュタイナー教育教員養成プログラム/治癒教育家専攻」コースに学ばれたそうです。中村さんは自由に生きることことは何かということを自分の人生で身を持って体験しながら獲得している『実践タイプ』の人だと思いました。
主に治療教育に関心を抱いているというところでたくさんの勉強(ホメオパシー、バイオグラフィーほか)を重ねて将来は福岡近郊を飛び出 して世界にも羽ばたいてゆけそうな、バイタリティとチャレンジ精神を持っている方だと思いました。こんな方がきっとたくさん生まれてくる時代がもうすぐやってくる、と明るい未来を感じさせるような…。
単なるセラピーや自己のカタストロフィに過ぎない芸術、名ばかりの癒しが横行する現代にあって、人々が真に内側から本質的に自由を獲得 できる道標を見つけることは容易なことではありませんが、物質から精神の時代への大転換点にあって確実に人々の意識は進化しているのだということがこの数年の流れからみてとれます。 中村さんに今年の抱負を聴いてみますと、『2008年は“人智学”を語らずに“人智学”の治療教育や教育活動をすること』とおっしゃっていました。これもわたしたちに通ずる所があります。
“シュタイナー的”な要素を社会が必要としていると私たちは共に確信しています。
治癒教育のキーワードとしては、にじみ絵、オイリュトミー、バイオグラフィーワーク、ライアーなど、様々な先生方が世界中で活躍されています。ホメオパシーもその一つです。
約10年ほど前にスイスを訪れた時、世界で有数のホメオパシー製薬会社、ヴェレダ社の本社の庭を案内された際にホメオパシーの“ヤドリギ”の説明を受けたのを思い出します。
中村さんは、ひびきの村にてオーストラリア在住のホメオパスであるリサ・ロメロ女史の講座と診察に通訳として関わって、彼女の“人智学”に基づく健康の洞察の深さに強く感銘を受け、 日本でも、“人智学”に基づく健康と癒しについてを少しでも多くの人に知ってもらうことに貢献できればと考えて、この度通信相談も受け付けることになり、通信の手配及び通訳/翻訳を担当させてもらうことになったようです。又、人智学の観点を取り入れながら、ヨガ教師の活動も復活させたいそうです。今後の活躍がとても期待されます。
中村さんの問い合わせ先メールは yiy10112@nifty.co.jp